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大宮短編エンドウ豆

カズが母ちゃんと

エンドウ豆の筋取りしてる。

その雰囲気は

少しオイラがヤキモチ妬いちゃうくらいに

仲良しで。

カズが女だったら、

なんて

思ったことはない。

立派なの付いてるし

ソレも好きだ。

楽しそうに笑ってるカズを見て

嫁姑の関係じゃなくて

良かったって思ったりする。

母ちゃんはたぶん

かわいい息子、

みたいに思ってんじゃねぇかな。

智、来て?

笑顔のカズが手招きしたから

デニムのエプロンが似合ってるカズの

腰に手を回した。

茹でたてが一番よ

キレイな緑色のエンドウ豆を

箸で取ってふうふうしてくれた。

ヤケドしないでね

心配そうに見つめるカズが

すげぇかわいくて

茹でたてのエンドウ豆が

すげぇ甘くて

幸せ感じた。

こういう幸せって

きっと日常にあふれてて。

子供の頃には

こんな感覚は母ちゃんに向いてたんだな

って思い出した。

いいことあると一番に

母ちゃんに言いたくて

母ちゃんと食べた特別は

ずっと覚えてたりして。

それが

今はカズなんだ。

エンドウ豆で幸せ再確認だなんて

なんかオイラ、

疲れてんのかな。

いやいや、まだまだいける!

今夜もカズを幸せにしてやるよ。

和也、幸せ?

どしたの?

ん、聞いてみただけ

エンドウ豆で酔っ払った?

カズの笑い声。

空気が変わるんだよ。

世界が明るくなったみたいな。

オイラ、マジで幸せだ。